「あの子は、いい子だから」
「頑張ったから、報われている」
それに比べて、自分はこうだし、ちゃんとしてないし。
いいことなんて起こるわけない、幸せになれるはずがない…?
でもさ、いい子だから、いいことって起こるのかな。
頑張ったら、耐えたら、報われる…?
世のなか、理不尽なことはたくさんある。
今、素直になれないのだって、それなりに理由や歴史がある。
どこに生まれるか、どんな人と幼少期を過ごすか、自分では選べない。
大人になっても、すぐ自分を否定してしまったり、つらいことも我慢して1人でやろうとしたり、「楽しむ」ことを悪いことだと感じたり。
無意識でも、自分を罰していることがある。
ちゃんとしてない、あの人みたいにできない…
そんな自分を「ダメなやつ」と思っているかもしれないけれど、全然ダメじゃない。
過去や他人のことは変えられないけれど、これからどう自分自身と関わっていくかは変えられる。
そして、これからの人生も変えていける。
最初の一歩は「気づく」こと
罰を与えても、叩いても、改善にはつながらない。
むしろ、殻にこもったり、行動を恐れたりしてしまう。
たとえば、赤ちゃんに「なんで歩けないの!?」って怒る人はほとんどいない。
歩けないことは、恥でも、罪でもないから。
まわりの子がどんどんできるようになったら、親は焦るかもしれないけれど、焦っても助けにはならない。
練習を見守るとか、一緒に楽しく工夫するとか、専門家に相談したほうがいい場合もある。
とにかく、怒ったり罰を与えたりしても役には立たない。
大人になってからも、「これができない自分は恥ずかしい」「みんなみたいに頑張っていなくて罪悪感」みたいに感じることはある。
でも、そこで自分を罰してもこの状況から抜け出せない。
できないのは、罪じゃない。
「こうすべき」「こうあるべき」ってあの人の基準に合わないのも、罪じゃない。
どこかで「自分が悪い」「苦しまないといけない」「いいことが起きたら、次は悪いことが起こるかも」と考えていたら、これからもずっとつらいし苦しい。
今、のびのび生きる邪魔をしているものはなんだろう。
気づいたことから、変えられることから変えていく。
本当はみんな、ほかに得意なこともあるし、活躍できる場所もある。
サポートしてくれる仲間もいる。
許す・許可する
なかなか行動できない自分。
いろんなことを後回しにしてきた自分に、イライラするかもしれない。
誰かに言ってしまったこと、過去にしてしまったことを恥じているかもしれないし、後悔しているかもしれない。
だけど、人間だから完璧じゃなくて当たり前。
失敗もするし、間違えることもある。
許して、前に進もう。
あのときこうしておけば、もっと早くやれば…と思うことってあるけれど、遠回りして学んだことや出会った人もいる。
だから、いいじゃん。
気づいていて、こうしたいって思っているのなら、次に活かせるから大丈夫。
自分を許して、前に進むために時間や力をつかおう。
誰かに対する怒りやもやもやは、別の人に話したり、片づけたりして、できるだけすっきりさせる。
言葉にすると、自分のなかで整理できることもある。
自分で自分に許可を出す。
こうしていい、こうなっていい、これをやっていい。
過去に、家族や先生から「こうしなきゃダメ」「人生こういうもの」「これが大事」みたいに言われたかもしれない。
今でも、まわりの人から「こうすることが偉い」「◯歳なんだから…」みたいに言われるかもしれない。
だけど、これは自分の人生だから、どうするか、何歳で何をするか自分で決めていい。
誰かに認められるためじゃなくて、見返すためでもなくて、自分のやりたいことをやっていい。
どんな仕事に就いてもいいし、どこで働いてもいい。
この人・会社から離れてもいいし、独立しても生きていけるし、新しいパートナーを見つけてもいい。
自分はどうしたいか。
他人の評価や基準じゃなくて、自分はどんな人生を送りたいか。
今まで近くにいた人が言っていたことは、答えじゃない。
みんな、自分で思っている以上にいろんな力も魅力もある。
それに、夢や目標を実現するために必要なことは「頑張る」とか「いい子にする」とかふわっとしたことではなく、具体的な行動。
たとえば、何かに応募することかもしれないし、「自分はこうしたい」って伝えることかもしれない。
そこから、一歩ずつ進んでいける。
「でも、どうしたらいいんだろう」って迷ったら、まず大切なことは目の前にいる自分と向き合うこと。
今どんなことに困っていて、どうなったらハッピーか。
ここから抜け出していいし、やりたいことをやっていい。
否定したり、叩いたりするんじゃなくて、自分を信じて応援する。
どんなときも自分の味方でいる。